いまだ日本は「お受験」に洗脳されている?!
「お受験」の目的は何だろう
「お受験」っていう言葉が浸透し、いろんなドラマや漫画がでていますが、
「お受験」の目的ってなんなのでしょう。
0歳児の親の私には、ドラマでみた記憶と、ブログや知恵袋で読んだ知識しかありませんが、
エリート大学に行かせるためでしょうか。
東大や京大、慶応や早稲田にいかせるためでしょうか。なんて想像しております。
そのために高校受験をし、
中学受験をし、
小学校受験をするのでしょうか。
もしそうであれば、私はなんだか違和感を感じてしまい仕方がないのです。
きっと、我が子に少しでもいい人生を歩んでほしいという思いがまずあり、
『いい人生 = いい大学を出ていい会社につとめること
いい大学 = 偏差値の高い大学
いい会社 = 名の知れた大手企業』
(いい会社につとめる ≒ 公務員・医者・弁護士etc)
みたいな方程式が無意識にできあがっているので、
いい人生を送るためにお受験戦争を勝ち抜かねばならない
となってしまったのではないでしょうか。
でもよく考えてみると、
平成ももう終わろうかとしているいま、
いい人生 ≠ いい大学を出ていい会社につとめること
だし、
いい大学 ≠ 偏差値の高い大学
いい会社 ≠ 名の知れた大手企業
ですよね。
『いい人生 = いい大学を出ていい会社につとめること
いい大学 = 偏差値の高い大学
いい会社 = 名の知れた大手企業』
この方程式が崩れた今だからこそ、お受験の必要性をもう一度考える必要があるのではないかと思っています。
お受験の歴史と諸外国教育との比較
なぜ日本に「お受験」ができたの?
日本の歴史を考えてみると
そもそも、
『いい人生 = いい大学を出ていい会社につとめること
いい大学 = 偏差値の高い大学
いい会社 = 名の知れた大手企業』
こんな方程式ができたのは、1970~80年代頃ではないかと思います。
戦後何もない時代から、満足できる 衣・食・住 を求めて
諸外国に負けじと必死に働き、高度成長を遂げるころに
教育システムも確立されつつ、
『いい人生 = いい大学を出ていい会社につとめること
いい大学 = 偏差値の高い大学
いい会社 = 名の知れた大手企業』
(いい会社につとめる ≒ 公務員・医者・弁護士etc)
というのが出来上がっていったのではないでしょうか。
この頃は平均寿命は70~80歳だし、定年60歳の終身雇用だし、日本の大手企業は飛躍的成長を遂げていた時代でしたよね。
そして、公務員や医者、弁護士になるためには、大企業に就職するためには、
大学、しかもできるだけ偏差値の高い大学を卒業しておく必要がありました。
こんな方程式ができたのも納得できます。
しかし時代は変わり、
いまや日本の大手企業は次々に買収され、
終身雇用もどんどん減り、
いま80~90歳の平均寿命は、私たちの子ども(平成20年代生)のころには100歳になるといわれています。
価値観は多様化し、
衣・食・住の次の次元の欲求をいかに満たすかが問われる時代になりました。
他の国をみてみる
また、中国や韓国は日本よりさらに「お受験」競争が激化しています。
ニュースなどで報道されているのでご存知の方も多いと思いますが、
まさに高度経済成長の頃の日本と同じなんです。
このお受験戦争に勝ち抜くことがエリートサラリーマンへの唯一の道であり、
一族からたった一人エリートサラリーマンが出るだけで
衣・食・住に困っていた一族が、
きれいな服を着、お腹いっぱい食事ができ、広くてきれいなところに住むことができたのです。
一族でたった一人の受験生を応援する理由もわかりますよね。
しかし最近はエリート大学を卒業しても、
エリートサラリーマンになれない状況が出てきているそうです。
日本と同じですよね。
目的を達成したらどうなるのか
ちなみに、わたしもいわゆる日本のエリート大学というの卒業しました。
7,8年前です。
私の先攻は、ある省に入るために作られた学部学科でしたので、
その省に入るために必要な試験をパスするための知識をインプットする教育が行われています。
( もちろん、そんなことはどこにも謳われておりません。
大学時代に教育内容に違和感を覚えた私が自分で調べてだした結論です。*1)
すべてとはいいませんが、
私の感覚からすると卒業後官僚になる方が多い大学学部学科は、
その官僚になるための試験をパスするための授業が行われているように感じます。
卒論など自分で興味をもってやったことは、とても素晴らしい経験でした。
卒論という名目で多くの方々の協力を得られ、
自分のテーマに対してさまざまな角度から考察することができるからです。
また大学生という時間は、社会人でない大人です。
履歴に傷がつかなくて自由なことができる貴重な時間です。
また年齢的にも、分別もつけれる一方でチャレンジ精神旺盛な時期です。
この時期に、いろんなことをやってみることができるのは本当に恵まれていることでした。
いわゆるエリート大学というところにいって大きかったのは、
「大人の目」です。
入学してから「○○大学にいっている」というと、
卒業してから「○○大学卒業」というと、
たったその一言で頭が良くて仕事ができて、人間的にもできた人というレッテルをはっていただけることが多々あります。
これは私自身が本当にびっくりしましたが、
特に50代以上の方にこの傾向は強くみられました。
色眼鏡で見ていただいているので、
多少の失敗は勝手に目をつぶってくれ、
成果を出せば過大評価していただき、
でも期待はずれなことをすると異常にガッカリされます。
同じ学部学科だと異常にかわいがっていただけますが、そんな人に出会える事はまれです。
ラッキーな事の方が多いですが、たったこれだけです。
本当に大切なこと
いま、時代は大きく変わっています。
2000年頃にあたりまえだったガラケーは2010年頃にはスマホになり、
ここ20年でコンビニの数は圧倒的に増え、
コミュニケーションは、固定電話で同じ時間を共有する会話から、
いつしか時間をこえてまで会話できるLINEになりました。
ここ数十年、そしてこれから数十年の時代の流れは、
何も経営者だけではなく、親であるからこそしっかりと考えていく必要があると強く思っています。
これまでの時代の流れを考えるからこそ、これからどんな時代になるかをより深く考えることができ、
これからどんな時代になるか考えることができるからこそ、我が子にどう生きてほしいのかを想像する事ができ、
我が子にどう生きてほしいのかイメージできるからこそ、どんな教育が必要で、また不必要かを考える事ができるのではないのかなと思います。
そうはいっても、そんなことは難しいので、
専門家のお力をお借りしたいと思います。
2002年発売の古い本ですが、これからどんな時代になるのかわかりやすくかいてあります。
有名なドラッガーの本です。
2017年のいま、2002年にかかれた「未来」がどうなっているのかを実際に確認できるわけですが、
本当にかいてある通りだと感心すると思います。
ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる
- 作者: P・F・ドラッカー,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2002/05/24
- メディア: 単行本
- 購入: 25人 クリック: 148回
- この商品を含むブログ (188件) を見る
これをもう少し深く理解したい場合は、こちらがおすすめです。
- 作者: A.トフラー,H.トフラー,山岡洋一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/08
- メディア: 単行本
- 購入: 17人 クリック: 283回
- この商品を含むブログ (143件) を見る
- 作者: A.トフラー,H.トフラー,山岡洋一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/08
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 77回
- この商品を含むブログ (92件) を見る
そして働き方についてはこちら。
フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか
- 作者: ダニエルピンク,Daniel H. Pink,池村千秋
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2002/04
- メディア: 単行本
- 購入: 22人 クリック: 515回
- この商品を含むブログ (121件) を見る